こんにちは、3世代家族が集う店、快楽亭5代目店主の脇田剛司です。
先日の事です。昼の営業が終わり片づけをしていると、「こんにちは」とにこにこしながら
おじさんが玄関横の勝手口から入って見えました。
玄関がしまっていたので予約の方かと思い「いらっしゃいませ」と声をかけると
おじさんは少し戸惑った表情でこちらを見ています。
どうしたのだろうと思っていると
「昔、こちらでお世話になっていたものです」言われました。
きっと昔働いていた人だとわかりましたが全く見覚えがありません。
しかしせっかく来てくれた方を覚えていないのも失礼だと思い、
小学校、中学校、高校と順番に思い出そうとしていきました。大学、修業時代と10年位は松阪にいませんでしたが
おじさんの歳からいってそんなに最近ではないと思いました。
そんな事を考えて悩んでいると
おじさんが「50年以上前にお世話になっていました」と言いました
なるほど、それは覚えてているわけがありません。なぜなら生まれていないから
いくら思い出しても記憶がないのも当たり前です。
そこで急いで父親を呼びに行き対面すると、おじさんは
父と懐かしそうに50年以上前の思い出話をしていました。
50年前に働いていた人が思い出して寄ってくれるというのもありがたい事ですし、
改めて店の歴史を感じて続けていく事の大切さをかんじた出来事でした。